21世紀学び研究所は、「リフレクションとダイアローグを活かし、人のチカラと組織の創造性を解き放つ」をビジョンに掲げています。このビジョンの中心には、「OS21リフレクションコーチ(トレーナー)」の存在があります。今回のインタビューでは、OS21リフレクションコーチの皆様がリフレクションやダイアローグに興味を持った背景や、活動の中で実感されている効果について掘り下げます。第二弾として、 LINK&LEAP株式会社 代表の兵藤雅子氏にお話を伺います。プロセス・コンサルタントである兵藤さんがどのようにリフレクションと出会い、活動に活用されているか、またどのような効果を感じているのかについて、21世紀学び研究所事務局長の西谷がインタビューしました。
目次
プロフィール
インタビュイー:
兵藤 雅子
LINK&LEAP株式会社 代表
・プロセス・コンサルタント
・成人発達理論マスターコーチ
・リフレクションコーチ
インタビュアー:
西谷 みゆき
・株式会社LIFULL 人事本部 組織開発グループ
・一般社団法人21世紀学び研究所 事務局長
子育て経験から人材育成の道へ
西谷:改めまして、本日はトレーナーインタビューということでよろしくお願いします!まずは、兵藤さんのご経歴やお仕事内容についてお伺いできればと思います。
兵藤:はい、ありがとうございます。私は17年間専業主婦として子育てに専念していましたが、その経験が人材育成に繋がることに気づき、現在はプロセス・コンサルタントとして活動しています。
西谷:兵藤さんのご経歴についてはあまり詳しくお伺いしたことがなかったのですが、人材育成に興味を持たれたきっかけは何だったのでしょうか?
兵藤:実は、子育てに非常に悩んでいました。思い通りにいかないことが多く、その経験から学ぶことがたくさんありました。海外での子育て経験もありましたが、私の価値観を押し付けることが子どもの成長にとって良くないと気づいたんです。そんな時、日本の友人から「心理学を学んでみては?」と勧められたことがきっかけでした。
リフレクションとの出会い
西谷:心理学を学ばれたことが、仕事再開のきっかけになったんですね。リフレクションや熊平さんとの出会いを通じて、人材育成に対する考え方にどのような変化がありましたか?
兵藤:自分の固定観念を解きほぐし、まだ見ぬ可能性を開放することの大切さを実感しています。リフレクションを通じてクリティカルシンキングが高まり、物事を多角的に見ることができるようになりました。これによって、自分の考えや価値観を信じることと、一方で疑うこともできるようになりました。
西谷:それはご自身の経験ともリンクしているんですね。21世紀学び研究所の熊平さんとの出会いはどのようなものでしたか?
兵藤:コロナが少し収束した時に成人発達理論学者の 加藤洋平さんが日本に帰国し、パーティーが開催されました。その際に熊平さんと初めてお会いしました。以前、熊平さんが開発したリフレクションのフレームワーク「認知の4点セット」を体験していたことがあり、非常に共感しました。
▼リフレクションのフレームワーク「認知の4点セット」
西谷:ありがとうございます。熊平さんとの出会いを通じて、リフレクションを広めたいという気持ちが強まったのですね。認知の4点セットを使ってみての感想はいかがでしたか?
兵藤:コミュニケーションツールとして非常に有用です。深く聴くことで相手を理解し、自分を知ることができる点が特に効果的です。人と人との関係構築を行う上で、自己認識や自己制御が重要であり、リフレクションを通じてこれが可能となり、関係の質にも変化をもたらすことができると感じています。
西谷:自己認識が深まり、多様な価値観を一旦受け入れることができるようになったということですね。リフレクションを続けてこられて、どのような進化を感じていますか?
兵藤:自己決定力が高まりました。リフレクションや成人発達理論を通じて、自分の言葉に責任を持つことができるようになり、自分の成長につながっています。
西谷:自己決定が自己肯定感、自己効力感を高めているということですね。具体的なご経験についてもお聞かせいただけますか?
兵藤:以前は他人に対して忖度することが多かったのですが、今は、他人の意見も聴きつつ、何が大切なのかとリフレクションを何度も繰り返し、自己決定を重ねた上で、決断ができるようになっています。他者に依存することなく、自分の判断に自信を持てるようになりました。
今後の展望・メッセージ
西谷:非常に興味深いお話をありがとうございました。最後に、どのような方にOS21のプログラムをお勧めしたいと思いますか?
兵藤:自分に自信を持ちたい方に特にお勧めします。自分を知ることで自信がつき、自分のご機嫌の取り方が身につき、結果生きやすさが増すと感じています。
西谷:兵藤さんのビジョンについてもお聞かせください。
兵藤:私のビジョンは「誰もがまだ見ぬ可能性を開放し続ける」ことです。自分を高めつつ、他者の可能性を開放することを目指しています。
西谷:ありがとうございました。今後もリフレクショントレーナーとしてのご活躍を期待しています。本日は貴重なお話をありがとうございました!
兵藤:ありがとうございました。