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組織の気づきや学びを高めるリーダーシップ(前半)

リーダーシップとはリーダー的立場の人だけが備えるべきものではありません。リーダーシップが特別な能力だと勘違いされることが多いのですが、リーダーとメンバーは役割の違いであり、能力の違いではありません。メンバーであってもリーダーシップは必要なのです。メンバーでもリーダーシップが求められる理由は何でしょうか。これからの時代の価値創造は、スピードや正確性だけではなく、個々の能力を活かし多様な人たちの掛け算で生まれる創造性が鍵となるためです。そのためには、個人が自律し主体的であることが求められます。リーダーの指示を待つのではなく、自ら考え行動していくことそのものがリーダーシップのはじまりなのです。

リーダーシップとマネジメントの違い

よく混同されるのがリーダーシップとマネジメントの能力です。マネジメントとは、目標を実現するために、資源配分を行い計画を策定すること、また作成した計画に基づきPDCAサイクルを管理する力を指します。一方、リーダーシップとは自分の言葉や行動、存在を通して、自分以外の人も主体的に動くようにしてしまう影響力のことを言います。つまり、自分自身がリーダーであるとともに、周囲の人もリーダーにしてしまうということです。

リーダーシップに対しての誤解

1930年代は、リーダーシップと高い相関関係のある特性として、想像力、人気、社交性、判断力、説得力、優越力、ユーモア、協調性、活発性、運動能力などが挙げられていました。リーダーは生まれ持ったもの、能力のある人だけのものという認識があったのです。しかし、マネジメントの父と呼ばれるピーター・ドラッカーは「リーダーシップは、学べる時代になった。」と語り、今までの概念を覆しました。ドラッカーはまた「リーダーシップに適した性格、スタイル特性などは存在しない。優秀なリーダーたちに共通な特徴は、カリスマ性を持っていないことだ。」とリーダーシップについて言及しています。リーダー像もひとつではなく、一人ひとりの個性を土台に、人の数だけ存在して良いのです。誰かの真似をしても、理想のリーダーにはなれません。自らを知り、自分らしいリーダーシップを構築していくものなのです。これからはチームの時代となりました。リーダーは一人で良いというわけではありません。個性を活かすリーダーシップを、全員が発揮することで、最強のチームをつくることが可能となります。
チームのはじまり

それでは、リーダーして良いチームをつくるために、どうすれば良いでしょうか。チームづくりにもまずは準備が必要になります。チームメンバー一人ひとりの心の中にあるビジョンを共有することから始めましょう。個人のビジョンから対話を通して、チームのビジョンを創造します。このとき個人のビジョンとチームのビジョンがつながっていることが重要です。この対話を繰り返し、チームで共有することは簡単なことではありませんが、重要なプロセスです。個人とチームのビジョンがつながることで、チームのビジョンが一人ひとりの心の中に存在し、実現したい願う強固なビジョンとなります。これを共有ビジョンと言います。共有ビジョンを創造する際に大切な問いがこちらです。

1.あなたは何を実現したいのか?(ビジョン)

2.何を大切にする仲間なのか?(価値観)

3.私たちは、何のために存在するのか?(ミッション)

どれだけメンバーの心を動かし、行動を引き出すことができるかが共有ビジョンの良し悪しを決めます。大きな変化を創り出したいときや、困難が大きいときなどは、評価や対価だけで人動かすことができません。チームに根付いた共有ビジョンが、原動力となり目標達成に向け、人は動き出すのです。

 

文化をつくる

多くの組織で独自の文化が存在し、そこにいる人々の行動や価値観に影響を与えています。この組織文化こそが、望む結果や未来を得るために重要な基盤となります。組織文化を創るには、ある程度長い期間が必要になりますが、ここでも鍵を握るのがリーダーの存在です。リーダーの一貫性のある言動が、仲間に浸透することで、文化となるのです。一貫性のある言動と一言に言っても、その階層は多岐に渡ります。根底にある信念や価値観、それに紐づく感情、思考、態度、行動すべてにおいて一貫性が求められます。これは容易なことではありません。例えば、いくら素晴らしい信念や価値観を語っても、行動が伴わない人は誰も信用しません。リーダーはロールモデルとなるために、自らを冷静に客観視し、振り返る必要があります。

文化をつくる

 

チームビルディング

チームは、以下のような流れを経て成長していきます。

  1. 信頼関係の確立
    お互いの信頼関係ができている
  2. 自然な対立の発生
    メンバーの意見に対して自然な対立が起こる。
  3. コミットする姿勢
    メンバーは決定事項や行動計画に対してコミットする姿勢ができている。
  4. 実行に対する責任感
    一人ひとりが計画の実行に対して責任を負っている。
  5. 結果の達成
    チーム全体の結果の達成に注意が払われる。

(引用:The Five DYSFUNCTIONS of a TEAM Patrick Lencioni)

 

まずは信頼関係の構築がベースとなります。チームのメンバーがお互いの弱点や失敗に対して、心からオープンになれなければ、信頼関係は築けません。メンバー一人ひとりが周囲の人に対して、素の自分を見せることができる状態であり、周囲の人に受け入れてもらえる安心感が信頼につながります。信頼を欠いたチームでは、自分の意見を出せず、チームの決定にコミットすることも難しくなるでしょう。

複数の人が集まれば、自然な対立が起こります。対立と言うとネガティブな印象がありますが、決して悪いことではありません。対立が起こることで問題が顕在化し、変化や改善へのきっかけとなるのです。対立することへの恐怖を克服し、受け入れることが重要です。率直に意見交換をし、価値観ベースで対話を行えば、対立を乗り越え、新たな発想が生まれます。これが一人では生まれないチームであることの効果となります。

前述した共有ビジョンがしっかりと握れていれば、コミットする姿勢や責任感も増していくことでしょう。ただし、最初に握れば後は放置しても良いということはなく、メンバーの状況を常に観察し、支援していくことが重要です。

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